時間的な融通

全日制との一番の違い、それは登校に関することでしょう。 全日制のスクールはほぼ毎日、というのは大袈裟ですが長期連休以外、祝日を除いた平日は登校することが義務付けられています。 通常の一週間の流れとしては、休み明けの月曜に登校して翌日の火曜日も登校、その次の日の水曜日もさらに次の木曜日も登校しますし、金曜日も登校してフィニッシュか、 もしくは土曜日までも登校することになります。 そして日曜日だけは家でゴロゴロすることを許されますが、月曜日になったらまた通学を開始することになります。 これは小学校から続いてきたことなので不思議に思わないかもしれませんが、結構大変なスケジュールなのでいやになる生徒も多いのです。 とくに小中学校で不登校気味だった生徒はそんなエブリディに耐えられず、全日制の高校に入学しても速攻で退学してしまうのです。 でも通信制高校なら毎日学校へ行かなくてもよく、月に2回の登校日にさえ出席すればいいから随分と簡単なものとなるでしょう。 これは登校するのがイヤだ、といった人だけでなく、平日の昼間に働いている人にとっても都合がいい話となります。 全日制の学校に通いながらではアルバイトする時間が足りない、昼間は稼ぎ時なので学業に費やす時間は取れない、 そんな方でも自分の好きな時間に自宅で学習できる通信制なら、卒業を諦めなくていいのです。

学費が安い

特殊な学習形態なので通信制高校は学費も高額になるのでは、と心配される方もみえますが、実はその反対で全日制よりも安く学べます。 公立なら卒業までの学費をトータルしても20万円以下になったりしますし、私立でもその2倍~4倍というのが相場のようです。 私立の場合は各校スクールの内容に大きな違いがあるので学費も幅がありますが、とにかく全日制よりかは断然安いのです。 毎日学校で生徒の面倒をみなくてもいいので、運営費もそんなにかからないからなのかちょっとした習い事と同じような感覚で在籍することができるでしょう。 ですがこの話を聞いて「安いならどこでもいいや、豪華なパンフレットのここに決めた」と適当に選んではいけません。 どれだけの指導が受けられるかによって要求される学費は違ってきますし、私立だとその傾向は強くなりますのできちんと問い合わせて確認をしないといけません。 ちゃんと調べれば安いスクールも見つかりますし、アルバイトをしながら学費を捻出するのもさほど苦労はしないでしょう。 全日制よりもバイトをする時間を確保しやすいこともあり、これに在籍している生徒の多くはなにかしら勤労にも勤しんでいます。 ほとんどはアルバイトでしょうが中には正社員として勤務しつつ通信制の高校に在籍する頑張り屋さんもいます。 学費は安いので、入学を決めてからバイトの面接を受けても間に合いそうです。

サポート体制も充実

全日制の高校に通えないからと通信制を選ばれる生徒が多い昨今ですが、その中にはデリケートな悩み事を抱えた者も少なからずいます。 中学校でいじめにあっていた、恥かしい思いをして学校に通うのがイヤになった、それが原因で不登校になった生徒は通信制高校を選ぶことになる可能性は高く、 スクールにはそんな生徒を精神面でも支えることも求められるでしょう。 不登校の経験者は人付き合いが苦手でおしなべて人間関係の構築のしかたがわからないものですし、先生にもなかなか心を開こうとはしないかもしれません。 そんな内気な生徒にも上手に接して、勉学や恋の相談を受けるような素敵な教師でなければ通信制高校は務まりません。 全日制の教師も生徒の事を考えて行動できなければいけませんが、それよりもワンランク難易度が上がると思っておかなければなりません。 接し方が難しい生徒の多い通信制であるからこそそのへんの事にも長けた教師陣を揃えているので、サポート面でもわりと信頼できるでしょう。 特殊な事情を抱えている生徒の多い環境ですので生徒間のコミュニケーションもうまくいかないことがありますが、間に入って潤滑油の役割をしたり、 口げんかなどトラブルが発生したら仲裁したりと、そういった役回りもこの手のスクールでは教師の大切な仕事となります。 また生徒だけでなく親からの相談も受けてもらえますし、精神面でのサポートは全日制に勝るでしょう。