単位制

習得する教科を単位で表わしている単位制は通信制のほとんどで採用されているので、適当に入校したらこれだった、ということもあるでしょう。 1年を通してそれぞれの科目の成績を総合的に判断して進級可能かを決定するのではなく、合格ラインに達しているかどうかを科目ごとに評価し、 達していない単位は翌年度に進級したうえで再び取得を目指します。 進級自体はほぼ確実にできる、というかそのことにはあまり意味が無く、どちらかと言えば2年目、3年目、といった考え方の方がしっくりくるかもしれません。 最短ペースで3年間で卒業としたら、その半分のペースで単位取得していった場合6年間で通信制高校を卒業となります。 これを6年生と表現しても間違いではありませんが、働きながら学生をやるのなら5年、10年後の卒業を目標にしている生徒もおりますし、 ちょっと妙な感じがするのも否めないでしょう。 「通信制なら毎日通学しなくてもいいし3年あれば余裕っしょ」と甘い考えを持つ若者もいますが、通学しなくてもいいけどその分自宅で勉強しなければ 単位を取得できないのでそんなに時間的余裕はありません。 自分の空いている時間に勉強する、そのように融通はききますが自習の時間を削るのなら当然学力は不足します。 なので働きながらなら3年以上の在籍で卒業するのも珍しいことではなく、4年生や5年生の生徒はゴロゴロいることになるのです。

課題の添削

自宅で勉強するのであまり通学しなくてもいい通信制高校ですが、どのように勉強をするのかはだいたいわかっているでしょう。 主に自室で、もしくはリビングで学校指定のレポートを仕上げ、それを郵送なりで先生に届けて添削してもらいます。 自習に近い内容ですが単位によってテーマ・課題が決められており、それに従ってレポートをまとめるのですが、添削というのが通信制高校のポイントになります。 添削してもらうため郵送するので通信制と呼ばれてきましたが、最近ではパソコンを使ってインターネットで通信を行うこともあります。 これなら郵便ポストに入れる手間が省けるので雨の日でも雪の日でも提出することができますしとっても便利ですが、ひきこもり具合は加速しそうです。 まあ晴れの日にしか外出しないのであればどちらも手間は同じようなものですし、名称を変更する必要は感じませんが、近代的になったなと思わずにはいられませんね。 このやりとりが授業に相当し、添削されたレポートを見て自分の学力を把握、先生も生徒の能力を見極めてアドバイスを送ることになります。 基本は自習のようなものですし、やる気のない生徒とやる気のある生徒の差はここで大きくつきますから、自主性がなければ落ちこぼれてしまうでしょう。 通信制高校の学習の大半はこの課題の添削となるので、これを不真面目にこなしている生徒は単位取得も危ぶまれます。

面接指導

通信制高校でも全く学校に行かないわけではなく、年に数回は登校することになり、そこで行われる授業が面接指導・スクーリングと呼ばれます。 自宅学習でわからないことがあったり、先生に確認したい点があったらこの時に面接指導を受けて解決しましょう。 いうなれば普通の学校の授業のようなものですが、先生がどんどん話を進めるような形式ではなく質疑応答に近いものとなるでしょう。 こうした授業が苦痛で通信制を選ばれた生徒もいるでしょうが、毎日あるわけではないし学習を効率よく進めるためにもこの日くらいは人と喋る努力をして下さい。 通信でのやりとりだけでは知識を吸収する速度が遅くなることもあるでしょうから、これをチャンスと捉えて積極的に質問攻めしちゃいましょう。 学校により頻度は違いますが月に1回~4回となっているところが多く、この日は登校日と呼ばれちょっとしたイベントとなります。 学校によっては1年間のある時期に集中的に登校日を設定していることもありますし、どんなスケジュールになっているかは入学前に確認しておくといいでしょう。 課題の添削と面接指導を通して得た知識は試験で試されます。これに合格すると単位取得となり、合格しなければ単位はもらえません。 3年間の間に必要な単位を残らず取得するのが目標となりますが、4年でも5年でも都合に合わせて目標を変えることは問題ありません。 最終的に卒業すれば文句は言われませんよ。